白い服を着て、ディズニーランドやディズニーシーをお掃除しているカストーディアルキャスト。
ディズニーキャストにはさまざまな職種がありますが、中でもカストーディアルキャストは知名度が高いのではないでしょうか。
ディズニーに遊びに行ったら、1回はカストーディアルキャストと話をしている気がするな〜!
地面に絵を描いてたり、バースデーシールをくれたりして人気だよね。
カストーディアルキャスト、やってみたい気持ちはあるけどやっぱりきついのかな?
やりがいや仕事内容も詳しく知りたい!
掃除係が人気…なんて、ディズニー以外ではあまり想像ができないかもしれません。
今回は、私が実際にカストーディアルキャストとしてパークで働いていた時の体験談をお話ししたいと思います!
カストーディアルキャストはきついけど、人気職種なのも、やりがいがある仕事なのも事実です!
ディズニーキャストになってみたい方も、興味本位でキャストの仕事内容を知りたい方も、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
カストーディアルキャストのきついところ4点を徹底解説
まずは、カストーディアルキャストの大変なところからご紹介していきたいと思います。
- 基本的に屋外での作業
- 体力勝負
- イレギュラー対応が多い
- 身につけるべき知識が多い
カストーディアルキャストのきついところ①基本的に屋外での作業
カストーディアルキャストとして働いていて最も大変だと感じたのは、基本的に外での仕事だということです。
暑い日も寒い日も、雨の日も風の日も…
お仕事なので仕方ないですが、正直キツかったです〜!
特に、雨が降る冬の夜などは絶望しかありません…
舞浜の夏の暑さ、冬の寒さはどちらも過酷だとして知られていますが、それはゲストとして遊びに行く時だけではなく、働いているキャストも同じです。
天候が過酷な日にトイレ担当だと、思わず喜んでしまうほどでした。笑
カストーディアルキャストのきついところ②体力勝負
先ほどご紹介した「外仕事」だということに加えて、カストーディアルキャストは基本的に肉体労働です。
平均歩数は1日約30,000歩前後。
さらに重いものを持ち運ぶことも多いので、落として怪我をしないように安全靴(つま先に鉄板の入った革靴)を履いているのですが、これがまたとにかく足が痛いんです…!
トイブルーム(ほうき)やダストパン(ちりとり)の持ち方も、全て細かく決まっていて、普通の生活で使わないいろんな筋肉を使います!
カストーディアルキャストを始めて数ヶ月の間は、毎日どこかが筋肉痛でした笑
トイレ掃除を担当することもありますし、嘔吐物や血液などの清掃も行うので、感染症にも注意が必要です。
またこれはカストーディアルキャストに限らず全てのキャストに言えることですが、勤務時間帯が「早朝から」あるいは「深夜まで」のいずれかになるのも、体力的に大変な理由の1つです。
私は午後〜閉園までを担当するクローズキャストだったので、次のような時間帯で仕事をしていました。
14時頃 | 会社に到着して着替え等勤務準備 |
15時〜22時30分 | 勤務 |
23時過ぎ | 着替え等を済ませて退社 |
0時30分頃 | 帰宅 |
3時頃 | 家事など諸々を済ませて就寝 |
当時は22時閉園が基本だったため上記のようなスケジュールで、帰宅する頃には日付が変わっているのが当然でした!
パークの近くに住んでいればもう少し楽だったと思いますが、隣県から&満員電車での通勤だったので、帰宅中に一番体力を削がれていたような気もします。笑
昼夜逆転状態なので、お休みの日も午前中はなかなかパワーが出ませんでしたね〜
2024年現在はパークが21時閉園なので、当時より少しだけ早く帰宅できているんじゃないでしょうか!
カストーディアルキャストのきついところ③イレギュラー対応が多い
一般的に多くの人がイメージするカストーディアルキャストのイメージといえば、こんな感じではないでしょうか?
- エリア内を掃き掃除しながらうろうろ
- トラッシュカン(ゴミ箱)に溜まったゴミを集める
- トイレ掃除
- パレードの前後にゴミを回収しにくる
- カストーディアルアートを描く
- バースデーシールや写真対応などゲストとのコミュニケーション
- 道案内などのゲスト対応
もちろんいずれも正解で、これらは全てカストーディアルキャストの仕事内容です。
が、ゲストにはあまり知られていないカストーディアルキャストの仕事もたくさんあるんですよ!
- 嘔吐物や血液といった特別な汚損の対応
- 野鳥を含む生き物関連のトラブル対応
- 雨天時の残水処理(水溜りをなくす、雨の止み間にベンチやトラッシュカンを拭く等)
- 花火の落下物対応
- 急病人対応 等
挙げ始めるとキリがないですが、他にもまだまだあります!
「こんなことある!?」なんてことも起こりうるのが大型テーマパーク。
いろんな理由で呼ばれることの多いカストーディアルキャストには、臨機応変に対応する力が求められるんです。
キャストのお仕事に限りませんが、マニュアルに載ってないことって慌てちゃいますよね…
慌てている様子をゲストに見せてはいけない…というところは、キャストならではの大変さかもしれません。
カストーディアルキャストのきついところ④身につけるべき知識が多い
イレギュラーの多さと同様に、ゲストから受ける質問の内容も非常に幅広く多岐にわたります!
- 道案内
- 探しているグッズがどこの店に売っているか
- 一時運営見合わせとなっていたアトラクションが再開したかどうか
- おすすめのレストランはどこか
- ベビーカーのまま乗れるアトラクションはどれか
- 隠れミッキーがどこにあるか 等
こちらも、ここには書ききれないほどのパターンがありました。
私はもともとディズニーが好きだったので、基本的なゲスト対応に困ることはあまりなかったのですが、グッズの品切れ情報などは随時状況が変わるので、正確な情報を仕入れるのがまず大変でした…
当時は今よりもディズニー公式アプリが活躍していなかったので、最新情報は現地でチェック!という感じでした。
今はなんでもアプリで調べられるので便利になりましたよね〜♪
また、カストーディアルキャストあるあるの「何を拾ってるんですか?」系質問もたくさん受けました!
アドリブを効かせたつもりが「星のかけらじゃないんですか…?」と言われてしまったり、星のかけらだと答えたら「普通なんですね」と言われてしまったり…笑
ゲストがどんな答えを求めているのか瞬時に判断できる能力があれば良かったんですが、もしかしたら一番難しい質問はこれだったかもしれません。
カストーディアルキャストのやりがいをご紹介
大変さと人気を併せ持つカストーディアルキャストのお仕事。
当時は毎日ヘトヘトになっていましたが、今になって考えると、貴重な経験をたくさん積むことができたなぁと思います。
ここからは、私が実際に感じたやりがいや体験談をご紹介しますね。
カストーディアルキャストのやりがい:ゲストの反応を近くで見れる
カストーディアルキャストに限らないかもしれませんが、ディズニーを楽しんでいるゲストの反応を間近で見れるのは1番のやりがいだと思います!
パレードの鑑賞場所を探していたゲストに、私のお気に入り場所をお伝えしたところ、パレードが終わったあと感想を伝えるためにわざわざ私のことを探してくれたことがあったんです!
自分の一言で、ゲストの思い出づくりのお手伝いができた…と考えるとすごく嬉しいですよね。
ショーやパレードに見入っている姿や、最初の一発目の花火が打ち上がった瞬間など、たくさんの人の笑顔を目にするたびに「この仕事をしててよかったなぁ」と思ってました。
カストーディアルキャストのやりがい:修学旅行生とのやりとり
学校の課題として出されるのだと思いますが、小学校の修学旅行生の中には、キャストにインタビューするための質問を考えてきている子たちがたくさんいました。
お掃除係のカストーディアルキャストには声をかけやすいのか、たくさんインタビューされましたよ!
「お仕事楽しいですか?」と聞かれたので「はい!」と元気に答えたところ、「やっぱり!そうだと思った!」と言われたので、どうしてわかったのか尋ねたところ…
だってお姉さん、ずっとニコニコしてるもん!
他の人と喋ってるときも楽しそうだったから、お姉さんにインタビューしようって決めたんだよ
…と言われました。
ゲストと笑顔で接するのはディズニーキャストとしては当然のこととも言えるのですが、他のゲストと会話している姿もしっかり見てくれていたんだとびっくり。
不機嫌な人を見ると、なんだかテンション落ちちゃいますよね。
周りの人を笑顔にできるゲスト対応ができていたことにやりがいを感じると同時に、これからも気をつけないとなと身が引き締まる思いでした!
相手に柔らかい印象を与えられる接客スタイルは、ディズニー以外の職場でも役に立ちますよね。
実際に、ディズニーキャストの経験があると就職活動にも役立つと言われているんですよ。
カストーディアルキャストのやりがい:イレギュラーを乗り越えた時の達成感
カストーディアルキャストの仕事は、ゲスト対応だけではありません。
記事前半で、大変なところとしてイレギュラー対応の多さについてお伝えしたかと思うのですが、イレギュラー発生時は通常業務以上にキャスト同士のチームプレイが求められます。
上司に連絡をしたり、近くのエリアを担当している仲間にヘルプを求めたり…
もちろんヘルプに向かう指示を受けて現場に急行することも!
私は結構マニュアル人間寄りなのでイレギュラーには弱いタイプだったのですが笑、そんなことを言ってられるわけもなく…いろんな面で鍛えられました。
先輩に助けてもらったり、同僚や後輩を助けたりと経験を積むたびに自分がスキルアップできている実感が得られましたし、一緒に対応したキャストとの絆が深まった感覚も大きかったです!
大変なところもあるカストーディアルキャスト。
時給が気になる方はこちらも合わせてご覧ください!
カストーディアルキャストの仕事内容は変わった!《最新情報》
お伝えしてきたとおり、きついこともあるけれどやりがいも多く、人気職種であるカストーディアルキャスト。
しかし最近、そのカストーディアルキャストの仕事内容に変化が起こっているんです。
そういえば、パークをお掃除しているカストーディアルキャストを見る機会が減ったかも…?
ここからは、最新のカストーディアルキャストの仕事内容を解説していきますね。
カストーディアルキャストの仕事内容【変わったもの】
カストーディアルキャストの仕事内容のうち大きく変わったのは、「レストランでのご案内」が追加されたことです。
以前からレストランのバッシング(使用後のテーブルの片付け)などはカストーディアルキャストが担当していたところもあるんですが…
最後尾やメニューのご案内をしている姿を見たときはびっくりしました!
それにともない、パーク内の掃除やトラッシュカンに溜まったゴミの回収などはパークゲストサービスキャスト(ゲスコン)が担当することになりました。
カストーディアルキャストの仕事内容【変わらないもの】
カストーディアルキャストが元々担当していた仕事内容で、現在も変わらないものはトイレ掃除。
その他、嘔吐物や血液といったイレギュラー対応も、引き続きカストーディアルキャストが担当しています。
専門的なトレーニングを受けていないとできない仕事内容だからでしょうね…
仕事内容の他にも変わったことがある!
カストーディアルキャストは仕事内容だけでなく、コスチュームの着用規定にもちょっぴり変化がありました。
強風時以外は絶対に帽子をかぶらないといけなかったんですが、帽子の着用は個人の自由になりました!
以前は、「カストーディアルキャストが帽子を脱いでいる=強風=パレードが中止かも」という推理ができていたんですが、その手法が使えなくなって私は少しがっかりしています笑
またディズニーキャスト全体のディズニールックも緩和されているので、詳しくはこちらの記事をご覧くださいね。
カストーディアルキャストきつい?やりがいや仕事内容を徹底解説まとめ
本記事では、カストーディアルキャストのきついところややりがいをご紹介してきました。
- 基本的に屋外での作業
- 体力勝負
- イレギュラー対応が多い
- 身につけるべき知識が多い
きついところもある一方で、他の仕事では感じられないやりがいがあるのも事実です。
パークを楽しんでいるゲストを見たら、自分の仕事に誇りが持てそうだよね!
カストーディアルキャストは人気が高く、他の職種と比べても倍率が高めです。
受かりやすさはどの程度なのか、こちらの記事もぜひチェックしてみてくださいね。
2024年現在、私が働いていた頃とはカストーディアルキャストの仕事内容が変わってきています。
それでもやはり、ゲストの思い出づくりのお手伝いをするということは全ディズニーキャストに共通の仕事内容だといえますよね。
「ちょっとやってみたいな」と思っている方は、勇気を出してキャスト面接会の予約をしてみるのはいかがでしょうか?